前回取り組んでから1年が経とうとしてますが、『ボカロPになりたい!』と同様に完走目指してやりましょう。今回からはベース編です。
ベース・パターン
ベースはコードのルートを担うとともに繰返し同じリズムを奏でることから、“ベースライン”よりも“ベースパターン”と呼んだほうがスッキリするのだそう。リズム(主にバスドラム)とユニゾンさせることで心地よさを手に入れる手法を用いてる限りはパターンに近くなる。
リズムが複雑になりにくいゆったりとした曲調のときは全ユニゾン、速めのテンポのときはリズムとベースのどちらを主とするのかを決める。音符を間引いても良いし、ユニゾンさせる(アクセントを付ける)音符を変えても良い。あとベース・パターンを作るときの基本的な考え方は以下のとおり。この考え方に沿っていれば、あまり変なことにはならないらしい。
- 小節1拍目はルート音
- 小節3拍目はルート音以外
- 2オクターブ以内の音域のみ使用
Ⅱm7-Ⅴ7でのベース・パターン
上記のベース・パターンを作るときの考え方だけを見ると「1コード内でしか使えないの?」なんて気がします(4/4拍子だけ?しかも1小節に1コードだけ?とか他にも思うことはあるかも)が、そんなことはないです。本書では所謂ツーファイブを例に解説をしています。
Ⅱm7-Ⅴ7の進行の中でどちらのルートを主とするのかを決める。Ⅱm7のルートはⅤ7のⅴに、Ⅴ7のルートはⅡm7のⅳになるので、ベース・パターンを貫いても音が濁らない。
フィルインなどを入れるときはベース・パターンでスケールを共有しているので、Ⅱm7(ドリアンスケール)またはⅤ7(ミクソリディアンスケール)のどちらかの範囲で音を選ぶ。ツーファイブの音が遷移してベース・パターンをそのまま適用できなくなったときは、フィルインなどの音をコード音に合うように修正する。
ペダルポイント
分数コードがあるようにベースを変えていくことでサウンドは様々に変化する。そのためベース音に関する全てについて語るのは非常に難しい。ということで、本書ではペダルポイントに絞って解説がされています。ペダルポイントに絞ってもそこそこ数があるんですけどね。。。
ペダルポイントとは、コードの共通音などをコードが変わっても最低音として保持したもの。和声学では保続音と呼ばれているものですね。本書では著者独自発案のものも入れて6種類が紹介されています。
- ドミナントペダルポイント
ダイアトニック・コードやツーファイブでⅴをペダルにする。ダイアトニックではトーナリティが同じになるからできること。転調している箇所ではその転調先の調に合わせてベース音を選ぶ。 - トニックペダルポイント
ⅰをペダルとして使用するする。 - ソプラノペダルポイント
コードの共通音を最高音として配置する。編曲時の味付け程度の効力しかない。 - 共通音ペダルポイント
コードの共通音をペダルとする。共通音でなくても、コードの構成音として組み込んでも問題が無い(濁らない)ならば、ペダルとして採用してしまう。 - ペダルパターン
コードの共通音が2種類以上あるときその音でパターンを組む。共通音ペダルポイントと同じように構成音的に問題が無いのならペダルとして採用する。 - ペダルライン
1拍目はコードのルートに、それ以降の拍では同一パターンを適用する。パターンにはコードの共通音を可能な限り採用する。構成音的に無理があるときは、パターンの音高を修正する。
共通音ペダルポイントとペダルパターンは難しくて使える気が全くしないw