2015年3月22日日曜日

「水野式作曲メソッド解体新書」に取り組む(6)

今回はコードの節なのですが、内容が濃密なので2回に分けて勉強しようと思います。まずは項目「コードとスケール」! 最初に書き方のルールを決めましょう。

  1. 小文字のローマ数字は、スケールの度数を表す
    例)ハ長調:ⅰ→ド、ⅱ→レ、ⅴ→ソ ……etc
  2. 大文字のローマ数字は、コードの度数を表す
    例)ハ長調:Ⅰ→C、Ⅱm→Dm、Ⅴ→G ……etc

なんで、こんなことをするかって? 一般論として考えられるようにするというのもありますが、ただ「ド」とか「C」とか言っていると思考が絡まって大変なことになる(なった)からです。。。

スケールの種類

ダイアトニックスケールの何の音からをスケールとするかによってコードの機能が変わる、ということを話しているようです。ハ長調で[ドレミファソラシ]のスケールを使う場合と、[レミファソラシド]のスケールを使う場合とではコードの扱い方が変わります。正確には何の音から始まる音程関係をスケールに適用するか?というのが大事みたい。それぞれのスケールに適したコードがある(ように感じる)からだそうな。開始音によってスケールに付く名前も変わります。

  • イオニアンスケール :ⅰ始まり
  • ドリアンスケール :ⅱ始まり
  • フリジアンスケール :ⅲ始まり
  • リディアンスケール :ⅳ始まり
  • ミクソリディアンスケール:ⅴ始まり
  • エオリアンスケール :ⅵ始まり
  • ロクリアンスケール :ⅶ始まり

ペンタトニックスケール

イオニアンスケールからⅳとⅶを抜いた5音音階のことをペンタトニックスケールと呼びます。そのままですね。童話などで良く使用される音階です。このペンタトニックスケールから、さらにⅱを取り去った4音音階でメロディーをつくるとロックっぽくなるそうです。このペンタトニックスケールで大事なのは、抜いた音(ⅳなど)を絶対に使用してはいけないというわけではないことです。むしろ経過音などの装飾として取り入れて変化を狙うべき。

イオニアンスケール以外では、ドリアンやミクソリディアンが良く使用されているらしい。さらに、ミクソリディアンに1音(上記書き方でいえば、♭ⅱ)を追加した8音音階のブルースも良く使われるのだとか。

マイナースケール

メジャーがあればマイナーもあります。マイナースケールは「メジャースケール長3度(ⅲ)が短3度(♭ⅲ)になったもの」。そしてⅵとⅶは場合によって変化する。。。ⅵとⅶが変化するのなら組み合わせ的にスケールは4種類になりそうですが、3種類しか使いません(♭ⅶでは導音が無いことになってしまうため)。

  • ナチュラルマイナースケール
    ⅰ ⅱ ♭ⅲ ⅳ ⅴ ♭ⅵ ♭ⅶ
    ⅶにフラットが付いているため、導音としての役目を担えない。メロディーを作るのに不向き。
  • ハーモニックマイナースケール
    ⅰ ⅱ ♭ⅲ ⅳ ⅴ ♭ⅵ ⅶ
    ナチュラルマイナースケールの導音が無い欠点を改善したもの。ただし、今度は♭ⅵ→ⅶの音程が開きすぎてメロディー作りの不向きさが顕著に。
  • メロディックマイナースケール
    ⅰ ⅱ ♭ⅲ ⅳ ⅴ ⅵ ⅶ
    メロディーを作りやすいように調整したスケール。ⅵもⅶもナチュラルになったため多用するとメジャーと錯覚してしまう。

マイナースケールでの作曲は、これら3種類のスケールを行ったり来たりしながらやらなければいけないのです。著者はこの行ったり来たりする方法を単純化してくれていますが、要はⅶを導音として使うべきかどうかに注意すれば良いのです。

スケールの見つけ方

コードがあるとスケールが決まる。なので、スケールの見つけ方は単純です。コードの構成音をⅰ・ⅲ・ⅴ(・ⅶ)に見立てて、残りのⅱ・ⅳ・ⅵにフラットやシャープの臨時記号が付くかを調べればよい。最後は自分の感性に頼るしかないわけですね……

今回は1度ペンタトニックスケールでメロディーを作って、その後にイオニアンスケールへ戻すことをやってみました。結局ⅳを1音(ハ長調なのでファ)を入れただけなんですけどね。確かに童謡チックになりました。

節名が「コード」なのに、前半はスケールの話だけで終わったなぁ。